T.外国人直接投資制度
    1. 外国人直接投資
    2. 外国人投資促進法
    3. 外国人投資の促進および規制
    4. 外国人投資の手続き
    5. 外国人投資の事後管理

U.外国人直接投資支援制度
    1. 租税支援
    2. 現金支援
    3.立地支援
3.外国人投資の促進および規制
 
韓国では、海外投資に伴う通常のリスクのほか、投資対象国の政治・経済情勢の変化など海外投資における諸要因を外国人投資家の立場から考慮し、外国人投資家を保護するための制度を設けている。また、外国人投資が制限・禁止される業種やその詳細については、「外国人投資および技術導入に関する規定」及び「外国人投資総合公告」で定めている。


3-1 外国人投資の自由化

外国人は関連法律に特別な規定がない限り、韓国国内での投資業務を行うことができるが、国家安全保障や公序良俗、国民の保健衛生や環境保全に反する場合は、韓国の法令に反すると判断されるときには制限される。


3-2 外国人投資の保護

外国人投資には外国人投資促進法に基づき、証券投資や債券投資のような間接投資よりも高い水準の投資に対する保護を行っている。


(1) 対外送金の保証。

外国人投資家が取得した株式などから生じる損益、株式などの売却代金、外国人投資促進法の規定に基づく借款供与契約により支払われる元利金および手数料、並びに技術導入契約による代価は、送金当時の外国人投資・技術導入契約の許可内容または申告内容に基づいて対外送金が保証される。

(2) 外国為替取引停止(セーフガード)条項の適用除外

天災、戦争、政変、国内外経済の深刻かつ急激な情勢変化、その他これに準ずる事態が発生し、企画財政部長官がやむを得ないと認めた場合は、外国為替取引を一時停止または制限することがでる(外国為替取引法第6条第1項から第3項)。但し、外国為替取引法の同条項は、外国人投資促進法で定める外国人投資については適用しない(外国為替取引法第6条第4項)。

(3) 内国民待遇

韓国は関連法律に特別な規定がない限り、外国人投資家や外国企業が韓国国内法人や国民と同等の立場で営業活動をする権利を保証している。

(4) 租税減免等における内外無差別

外国人投資家、外国人投資企業、外国人投資促進法の規定による金銭の貸付および技術供与を行う者に対する租税減免については、租税に関する法律に特別な規定がない限り韓国国民(法人)に適用される法律が適用される。


3-3 外国人投資の制限と禁止

外国人投資促進法では、韓国標準産業分類による計1,145業種のうち、公共行政、外交、国防などの61業種が外国人投資除外業種として定められており(以下、除外業種)、残りの1,084の投資対象業種のうち28業種に対しては、外国人投資は可能であるものの投資比率などに制限が設けられている(以下、制限業種)。


(1) 外国人投資除外業種

外国人投資除外業種は公共性の高い業種であり、原則的には外国人投資対象業種から除外される。外国人投資除外業種に対しては、外国人投資および技術導入に関する規定並びに外国人投資統合公告で告示している。



< 外国人投資除外業種 >

ㆍ 郵便業、中央銀行、個人共済事業、年金業、金融市場管理業、その他の金融支援サービス業など
ㆍ 立法、司法、行政機関、駐韓外国公館、その他国際・外国機関
ㆍ 教育機関(幼児、小・中・高等学校、大学、大学院、特殊学校など)
ㆍ 芸術家、宗教団体、産業・専門家・環境・政治・労働運動団体など


(2) 外国人投資制限業種

外国人投資制限業種も原則的に外国人投資が禁じられているが、許容基準が設けられている場合には、許容基準の範囲内で投資が認められる。外国人投資制限業種に対しては外国人投資および技術導入に関する規定並びに外国人投資統合公告で告示している。 外国人は部分的であっても、外国人投資禁止業種および部分許容業種の事業を行っている企業に投資することはできず、2つ以上の外国人投資部分許容業種を営む企業に投資する場合は、投資許容比率が最も低い業種の投資比率を超えることはできない。


業種名(標準産業分類) 許容基準
穀物おとびその他食料作物の栽培業(01110) 米や麦の栽培を除く
肉牛飼育業(01212) 外国人投資比率が50%未満の場合
その他基礎的な無機化学物質製造業(20129) 原子力発電燃料の製造・供給事業を除く
その他非鉄金属の製錬、精錬および合金製造業 (24219)
原子力発電 <未開放>
水力発電業(35112)
火力発電業(35113)
外国人が韓国電力から購入する発電設備の合計は国内全体発電設備の30%を超えてはならない。
送電および配電業 (35120) − 外国人投資比率が50%未満
− 外国人投資家が議決権を有する株式等の所有は、韓国人最大株主より少なくなければならない
放射性廃棄物の収集運搬および処理業 (38240) 放射性廃棄物管理法第9条に基づく放射性廃棄物管理事業を除く
肉類卸売業(46312) 外国人投資比率が50%未満の場合
内航旅客運送業(50121)
内航貨物運送業(50122)
次の各号すべてを満たす場合
- 許容対象:韓国-北朝鮮間の旅客または貨物運送
- 大韓民国船舶会社と合弁
- 外国人投資比率が50%未満の場合
定期航空運送業(51100)
不定期航空運送業(51200)
外国人投資比率が50%未満の場合
* 国土交通部は定期・不定期の区分なく国際航空(51)、国内航空(51)、小型航空(51)の運送事業として区分。
その他航空運送支援サービス業(52939) 航空法第2条第37号の「航空機整備業」に対して外国人投資比率が50%未満の場合(2017年3月30日の航空事業法の施行で削除の予定)
新聞発行業(58121) 外国人投資比率が50%未満の場合(但し、日刊新聞の場合は外国人投資比率が30%未満の場合)
雑誌および定期刊行物発行業(58122) 外国人投資比率が50%未満の場合
ラジオ放送業(60100) <未開放>
地上波放送業(60210) <未開放>
プログラム供給業(60221) 外国人投資比率が49%以下の場合(但し、総合編成放送チャンネル使用事業者は20%以下、報道専門編成放送チャンネル使用事業者は10%以下)
※プログラム供給業は放送法上の放送チャンネル使用事業を指す 但し、総合編成や報道に関する専門編成または商品紹介と販売に関する専門編成を行う者を除いた放送チャンネル使用事業者の場合、韓国が外国との両国間または多者間で締結して発行した自由貿易協定のうち、未来創造科学部長官が定め告示する自由貿易協定チャンネル相手国の政府や団体または外国人の株式または持分を所有している法人は、放送法第14条第1項第3号の外国人擬制法人に該当するものとして見なさない。
有線放送業(60222) 総合有線放送業に対する外国人投資比率が49%以下の場合(但し、中継有線放送事業者は、20%以下の場合に許容)
衛星およびその他の放送業 (60229) 外国人投資比率が49%以下の場合(但し、総合編成または報道専門編成を行うインターネットマルチメディア放送コンデンツ事業者は20%以下) 但し、総合編成や報道に関する専門編成または商品紹介と販売に関する専門編成を行う者を除いた放送チャンネル使用事業者の場合、韓国が外国との両国間または多者間で締結して発行した自由貿易協定のうち、未来創造科学部長官が定め告示する自由貿易協定チャンネル相手国の政府や団体または外国人の株式または持分を所有している法人は、放送法第14条第1項第3号の外国人擬制法人に該当するものとして見なさない。
有線通信業(61210) - 外国政府または外国人(外国人擬制法人を含む)が所有する株式[議決権株式に限り、株式預託証書(DR)などの議決権を持つ株式等価物および出資持分を含む]の合計がその発行株式総数の49%以下の場合に限り許容(但し、KTは外国人などが最大株主になることはできないが、株式所有が5%未満の場合は許容)。
※ 外国人擬制法人:外国政府や外国人(資本市場と金融投資業に関する法律第9条第1項による特殊関係者を含む)が最大株主の法人で、その発行済株式総数の15%以上を保有している法人
但し、韓国が外国と両者間または多者間で締結して発効した自由貿易協定のうち、未来創造科学部長官が定め告示する自由貿易協定の相手国の外国人擬制法人として電気通信事業法第10条による公益性審査結果、未来創造科学部長官が公共の利益を侵害するリスクがないと判断した法人は外国人として見なさない。
無線通信業(61220)
衛星通信業(61230)
その他の電気通信業 (61299)
その他の電気通信業 (61299) - 有線通信産業の許容基準と同一[但し、付加通信業(61299)は制限なし]
ニュース提供業(63910) - 外国人投資比率が25%未満の場合
国内銀行業(64121) - 「農業協同組合法」による農協中央会(金融)、「水産業協同組合法」による水協中央会(金融)を除く



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