T.外国人直接投資制度
    1. 外国人直接投資
    2. 外国人投資促進法
    3. 外国人投資の促進および規制
    4. 外国人投資の手続き
    5. 外国人投資の事後管理

U.外国人直接投資支援制度
    1. 租税支援
    2. 現金支援
    3.立地支援
2.現金支援
  韓国政府と地方公共団体は、外国人が一定の条件を満たす外国人投資を行う場合、外国人投資の高度技術随伴事業であるかどうかや技術移転の効果、雇用創出の規模、国内投資との重複の有無、入居地域の適合性などを考慮して外国人に工場施設の新築などの定められた用途に必要な資金を現金で支援している。

2-1 現金支援の対象および用途

(1) 支援対象
現金支援の対象は外国人投資比率が30%以上の外国人投資として次の条件を満たされていなければならない。
ㆍ 韓国国内産業の国際競争力を強化するために必要な「産業支援サービス業」および「高度技術随伴事業」を経営するために工場施設(製造業でない場合は事業場を指す)を新設または増設する場合
ㆍ 「素材・部品専門企業などの育成に関する特別措置法」による素材・部品として、次のうちいずれかに該当し、下記の「素材・部品産業対象業種」に該当する素材・部品を生産するために工場施設を新設または増設する場合
- 最終生産物の高付加価値化に多大に寄与するもの
- 先端技術や核心高度技術を伴う部品・素材として、技術の波及効果や付加価値の創出効果が大きいもの
- 産業の基盤になったり産業間の連携効果が大きいもの



韓国標準産業分類 業種名
13 繊維製品製造業、製造業、衣服を除く
17 パルプ、紙および紙製品製造業
20 化学物質および化学製品製造業、医薬品を除く
21 医療用物質および医薬品製造業
22 ゴム製品およびプラスチック製品製造業
23 非金属鉱物製品製造業
24 第一次金属製造業
25 金属加工製品製造業、機械および家具を除く
26 電子部品、コンピュータ、映像、音響および通信機械製造業
27 医療、精密、光学機器および時計製造業
28 電気装置製造業
29 その他の機械および装置製造業
30 自動車およびトレーラー製造業
31 その他の輸送装置製造業
32 家具製造業


業種別に下記の「現金支援対象業種別新規雇用常用労働者数」を超える規模の新規雇用を創出する場合として、工場施設(製造業でない場合は事業場を指す)を新設または増設する場合


韓国標準産業分類 業種名 常用労働者数
C
B
F
H
J
N
Q
製造業
鉱業
建設業
運輸業
出版、映像、放送通信および情報サービス業
事業施設管理および事業支援サービス業
保健業および社会福祉サービス業
300人
A
D
G
I
K
M
R
農業、林業および漁業
電気、ガス、蒸気および水道事業
卸売業および小売業
宿泊および飲食店業
金融および保険業
専門、科学および技術サービス業
芸術、スポーツおよび余暇関連サービス業
200人
E
P
S
下水・廃棄物処理、原料再生および環境復元業
教育サービス業
協会および団体、修理およびその他個人サービス業
100人
L 不動産業および賃貸業 50人


ㆍ 国内産業の国際競争力を強化するのに必要な「産業支援サービス業」および「高度技術随伴事業」に向けた研究開発活動のために研究施設を新設または増設する場合、または、外国人直接投資に該当する出捐を受ける非営利法人が研究施設を新たに設置したり十節する場合として、関連分野の修士以上の学位または事業に関する分野の学士号を持ち3年以上の研究経歴を有する研究専門人材の常時雇用規模が5人以上の場合(1億ウォン以上、投資率30%以上)
ㆍ そのほか、投資金額に比べて国内経済に及ぼす効果が大きい投資として、外国人投資家の要件などに関して外国人投資委員会が支援する必要があると認める次のいずれかの場合
- 3ヶ国以上の地域に事業体を持つ外国企業で、2ヶ国以上の海外法人に対して生産、販売、物流、人事などの企業の核心機能に対する支援および調整機能を遂行する地域本部を韓国内に設立する場合(人材10人以上、1億ウォン以上、親企業の持分50%以上、親企業の過去5年間の平均売上3兆ウォン以上、または外国人投資委員会が資産規模、世界市場の占有率などを考慮して世界市場をリードする企業であると認める企業)
- 「国家均衡発展特別法」第2条第5号による地域特化産業または同条第5号による経済業力圏産業を遂行する場合として該当産業が地域経済発展に寄与することが認められる場合

(2) 支援限度
現金支援の限度算定は、中央部署および地方自治団体の交渉担当者、KOTRA、民間専門家など5人以上で構成された限度算定委員会で算定し、算定された現金支援の限度内で外国人と投資維持交渉を通して決定する。

国有、公有の土地を賃貸したり外国人投資地域に入居して賃貸料の減免を受ける場合には、申請事業期間まで減免を受けた賃貸料を現金支援の限度に含める。

※ 「地方自治団体の外国人投資誘致活動に対する国家の財政資金支援基準」による支援と現金支援は同項目で重複して受け取ることができず、支援金の総額は現金支援限度を超過することはできない。

(3) 財政資金の分担比率
国と地方公共団体間の現金支援に対する財政資金分担比率は次の通りである。
ㆍ 土地購入費および賃料: 首都圏は30:70、非首都圏は60:40
ㆍ 雇用補助金および教育訓練補助金: 50:50(但し、技術系のインターン社員に対する雇用補助金は全額国庫支援)
ㆍ 建築費、資本財および研究機資材の購入費、基盤施設の設置費、研究開発費: 首都圏は30:70、非首都圏は60:40
ㆍ 研究開発施設の建物購入費および賃料: 首都圏は30:70、非首都圏は60:40

※ 但し、委員会の議決を経た場合には同比率を変更することがある。

(4) 法定の使用用途
外国人投資企業は、支援を受けた現金支援金を次の用途にのみ使用しなければならない
ㆍ 工場施設や研究施設の設置のための土地または建物の購入費または賃料
ㆍ 工場施設や研究施設の建設費
ㆍ 工場施設や研究施設で事業用または研究用として使用する資本財および研究機資材の購入費
ㆍ 工場施設や研究施設の新築に必要な電気・通信施設などの基盤施設の設置費
ㆍ 雇用補助金および教育訓練補助金


2-2 現金支援申請の手続き

(1) 交渉および支援申請・評価
現金支援を受けようとする外国人は、産業通商資源部長官に申請書および投資計画書を提出し、財務的評価および産業的評価のために関連部署の公務員や民間の専門家で構成された評価チームが申請書および投資計画書を評価して評価結果報告書を産業通商資源部長官に提出する。

申請人は現金支援申請書の提出後に現金支援に対する交渉を行うことができるが、申請書の提出前に産業通商資源部長官に交渉または相談の要請を求めることが可能である。申請書を受け付けたり相談を要請された場合、産業通商資源部長官は相談または交渉を担当する公務員を指定(交渉担当者)して申請者に通知し、関連の地方自治団体にも交渉担当者の指定を要請し、申請者を支援するためにKOTRAの長にプロジェクトマネージャーの指定を要請することになる。

※ 現金支援の評価基準
- 高度技術随伴の可否および技術移転の効果(技術面)
- 雇用創出規模
- 国内投資との重複の有無(産業面)
- 入居地域の適正性
- 地域および国家経済に及ぼす影響
- 投資の生存可能性など(財務面)


【交渉および支援申出・評価】



(2) 支援決定および契約締結
現金支援の決定は、産業通商資源部長官が現金支援の必要性に対する意見、支給額、支給方法を含む現金支援建議書を企画財政部長官および関係地方自治団体の長と協議を行った後、外国人投資委員会の審議・議決を経て決定され、現金支援契約を締結後に履行される。但し、立地支援を除いた現金支援金額が10億ウォン未満の場合は、外国人投資実務委員会の審議・議決を経て現金支援契約を締結することができる。特別な事由がない限り、申請書が受け付けられた日から60日以内に現金支援を行うかどうかを決定しなければならず、30日以内にこれを延長することができる。





(3) 提出書類 ㆍ 現金支援申請書(別紙書式)
ㆍ 投資計画書および要約書各5部
ㆍ 申請者の財務諸表5部(増額投資の場合、外国投資企業の財務諸表を含む)
ㆍ 投資資金の調達源別資金提供書コピー5部
ㆍ 外国人投資届出書コピー1部(既に申告している場合)
ㆍ Project Managerの意見書1部
※ 投資計画書へ含める事項
ㆍ 申請者の主要経営実績および財務状態(親会社および海外子会社の現況を含め、事業報告書などの利用可能な関連資料を別途提出)
ㆍ 投資総額および外国人投資額
ㆍ 立地計画(地域、規模、取得方法、費用などを含む)
ㆍ 今後5年間の年度別投資計画(土地、建物、設備などの固定資産の項目別)
ㆍ 今後5年間の年度別投資資金および運営資金調達計画(内部調達、外部調達、現金支援などで区分)
ㆍ 細部事業計画(事業内容、製品、技術内容および水準、生産工程、前後方産業、親企業および海外子会社との具体的な事業関係などを含む)
ㆍ 国内外における市場の需給現況および今後の展望(国内外の予想される競争企業の現況および展望を含む)
ㆍ 投資企業の10年間の事業展望(投資収益率、純現在価値など、具体的な投資収益性の資料と算出根拠を提示し、事業リスクおよび財務リスクなどに対する内容と管理計画を含む)
ㆍ 今後5年間の推定財務諸表(売上原価を構成する諸費用の要素と売上高に対する具体的な推定内容および根拠資料を別途提出)
ㆍ 今後5年間における年度別新規雇用計画および総括表(理工系の学歴別人員、賃金水準別人員、同業他社との平均賃金水準の比較などを含め、正規職/非正規職の区分および内国人の区分)
ㆍ 今後5年間の研究開発計画(教育訓練費、附設研究所設立の可否、学歴別研究開発人材の規模、研究開発投資規模、国内企業・研究機関との共同研究などを含む)
ㆍ 韓国を投資対象国として選んだ理由(代替投資国との比較時の長所・短所を含む)
ㆍ 今後5年間の地域および国民経済への寄与効果(生産、輸出および内需販売、直・間接的雇用規模、税金納付、原・部資材の調達先および製品販売先に対する前・後方における関連効果、アジア地域本部機能の遂行可否などを含む)
ㆍ その他、必要な事項


(4) 現金支援金の支給および支給期限
現金支援金は現金支援が決定された日から1年以内に一括で支払したり、もしくは決定された日から5年以内のあいだに10回以内に分割して支給することができる。申請者は交付を受けた現金支援金に対して別途の勘定を設定して自社の輸入および支出を明確に区分して会計処理を行わなければならない。

【現金支援金の支払方法】

支払項目 支払方法
土地購入費 土地売買契約締結後、中途金または最終残金に分割して支給く
賃貸料 申請者と賃貸土地の所有者または委託管理人との賃貸借契約により支給
ㆍ 工場施設・研究施設の建築費
ㆍ 工場施設または研究施設で事業用または研究用で使用する資本財および研究機資材の購入費
ㆍ 工場施設・研究施設の新築に必要な電気 ・通信施設等基盤施設の設置費
投資支出計画の履行実績を評価後支給く
教育訓練補助金、雇用補助金 投資期間内の雇用計画の履行実績を評価後支給
※ その他、現金支援の支給方法および返還に関する事項は、「補助金管理に関する法律」および「地方財政法」で定める内容に基づく。

(5) 現金支援事前審査制度
事前審査制度とは、韓国国民にとって経済的効果が大きいと予想される特定の外国人投資を積極的に誘致するために、KOTRA(Invest Korea)が事前にプロジェクトを評価して産業通商資源部長官に外国人投資委員会へ上程するよう建議を行い、現金支援を行うかどうかを決定する積極的な企画投資誘致の運営方式である。支援申請を受けてから評価する従来の方法と二元化で運営され、現金支援されるかどうかは申請書受付前に決定される。
KOTRA(Invest Korea)は現金支援で投資誘致を推進する候補のプロジェクトに対し、専門家による事前審査を経て協議案を作成し、産業通商資源部長官に外国人投資委員会への上程を建議する。外国人投資委員会はこの提案を通して現金支援を行うかどうかや限度を決定し、審議後1年以内に承認された範囲内で投資家との交渉を行う。交渉の妥結後の契約手続きおよび事後管理などは、従来の方法と同じように行われる。もし、期間内に交渉および申請が完了しない場合は、産業通商資源部長官が関連技術の国内への導入および開発現況等を判断し、1年の範囲内で審議・決定が延長されることがある。





2-3 現金支援の事後管理

(1) 申請人の義務
申請人は直接・間接的に当該外国人投資企業を管理し、現金支援契約上の義務と投資支出計画を誠実に履行しなければならない。
建物および施設、装備などのすべての資産(工事中の資産を含む)には、満足のいく修復と交換ができるように損害賠償保険に加入するかそれに相応した措置を講じなければならない。また、現金支援を受ける資産を取得するための契約は公開入札、公認鑑定評価、2者以上の見積参加者による見積書の入手など、現金支援金の効率的な使用方法で締結しなければならない。
現金支援を受けた資産を、当該事業以外の目的に使用したり、譲渡や交換、貸与したり、担保として提供するためには、事前に産業通商資源部長官の書面による同意を得なければならない。また、現金支援金は配当やロイヤリティなどに流出してはならず、当該外国人投資企業は、事業以外の目的とする保証債務を負うことはできない。
申請者は、契約期間中の契約履行を確認することができるよう、十分な情報を提供しなければならず、毎年外部監査を受けた決算報告書を産業通商資源部長官に提出しなければならない。また、研究開発の分野は決算報告書のほかに毎年の研究開発活動の現況と成果に関する報告書を提出しなければならない。

(2) 現金支援金の管理
産業通商資源部長官および関係地方自治団体の長は、現金支援契約期間のうち、申請者の投資支出計画の履行可否を毎年点検しなければならず、申請者は支給を受けた現金支援金を使用した後2ヶ月以内に実績報告書を産業通商資源部長官および関係地方自治団体の長に提出しなければならない。また、申請者は現金支援が完了した場合、当該年度の使用残高および発生した利子を返納しなければならない。
外国人投資企業は国家および地方公共団体の支援を受けて購入した土地を分譲契約後5年以内には処分することができず、契約後10年以内に処分する場合は売却代金のうち国家および地方公共団体の支援比率に該当する金額を返還しなければならない。
教育訓練補助金および雇用補助金を支給された外国人投資企業は教育訓練補助金および雇用補助金支給対象の労働者を3年以上雇用しなければならない。3年以内に解雇する場合、期間に応じて補助金が取り立てられる(但し、理工系のインターン社員は除く)。
建築費、施設装備購入費および基盤施設設置費の用途に対する現金支援は、現金支援契約書で定められた外国人投資金額(米ドル表示を基準にする)より実際の外国人投資金額が少ない場合には少ない比率に対して現金支援金額を減額調整する。
現金支援の申請者は、補助金の使用内訳を記載した帳簿および証憑書類を契約期間までに備置・管理しなければならず、主務部署長官からの要求があるときには、帳簿および証憑書類を遅滞なく提出しなければならない。


本情報は、各情報ソースを翻訳・要約したものであって、詳細な調査研究を代替したり、専門的判断を下すためのものではありません。それゆえ、閲覧者が本情報を読んだ結果、何らかの行為を為したり、差し控えたことによって発生した損失に対して、税務法人三友SNTAは責任を負うものではありません。特定の個別的事案については必ず適切な専門家に助言を求めてください。