T.出入国および在留手続き
    1. 入国     2. 滞在と再入国

U.租税制度
    1. 主な税目     2. 税目別検討事項

V.会計制度
    1. 韓国企業会計基準の構成     2. 会計監査制度
    3. 内部会計管理制度     4. International Financial Reporting Standards(IFRS)

W.人事労務制度
    1. 労働法についての概要     2. 労働条件

X.社会保険制度
    1. 雇用保険     2. 国民健康保険
    3. 国民年金     4. 産業災害補償保険
    5. 賃金債権保障法

Y.外国為替取引法上の借款導入制度
    1. 一般借款導入制度     2. 1年未満の運営資金借款制度
2. 労働条件
  (1) 勤労条件の内容

勤労条件とは, 使用者と勤労者が対等な地位において自由意思により決定されるべきであるが、その水準が法律で定める基準以上であることを必要とする。法律で定める基準以下の勤労条件については、その部分が無効となる。

(2) 賃金の決定と支給

賃金は、給料・手当などその名称に関係なく勤労の対価として支給されるあらゆる金品をいい、最低賃金額以上でなければならない。最低賃金額は、毎年労働部長官が決定する。

勤労基準法は、賃金を通常賃金と平均賃金に区分しており、法律で定める退職金または各種手当は、この2種類のうちいずれかの基準で算定する。


(3) 勤労時間

勤労基準法で定める勤労時間は下記のとおりで、法律で定められた時間を超えて労働させることはできない。

ただし、就業規則(2週間単位)または勤労者の代表との書面合意(3ヵ月単位)によって弾力的な労働時間制を導入、または勤労者の代表との書面合意により選択的な労働時間制を導入している場合は、一定期間(2週間または1ヶ月)を平均して1週間の勤労時間が40時間を超えない範囲で1日8時間、週40時間を超過して労働させることができる。

妊娠中の女性と年少者には、弾力的な労働時間を適用しない。

作業準備時間、待ち時間、教育時間、作業完了後の整理時間なども使用者の指揮・命令下であれば勤労時間に含まれる。

基準勤労時間を超えて労働させる場合は、当事者間の合意を必要とする。また、当事者間の合意があったとしても、延長勤労、夜間勤労(22時から翌6時まで)または休日勤労については、その時間に対して通常賃金の50/100以上を加算して支給しなければならない。

(4) 休日および休暇
法律で定める有給休日・休暇をいう。
✔ 休日 : 週休日, 勤労者の日(5月1日)
✔ 休暇 : 年次休暇, 産前産後休暇

有給週休日
1週間の所定勤務日数(就業規則などで労働が決められている日)を皆勤した場合、週に平均で1回以上の有給休日を与えなければならない。休日は、就業規則などで特定日を定めるのが望ましいが必ずしも日曜日である必要はない。週休日に労働した場合、その日の勤労に対して通常賃金の50/100を加算して支給しなければならない。

年次有給休暇
使用者は、年間80%以上出勤した勤労者に対し15日の有給休暇を与えなければならない。また、3年以上継続勤労した勤労者には、最初の1年を超える継続勤務年数の2年ごとに1日を加算した有給休暇を与えなければならないが、加算休暇を含む総休暇日数は、25日を限度とする。年次休暇は、勤労者から請求された時期に与えなければならない。また、その期間は就業規則などの定めに従って通常賃金または平均賃金を支給しなければならない。ただし、勤労者が請求した時期に休暇を与えた場合に事業の運営に重大な支障を来たすときは、使用者は休暇の時期を変更できる。また、休暇を使用するよう積極的に促したにもかかわらず、勤労者が休暇を使用せずに消滅した場合は、未使用の休暇を補償する義務はない。

産前産後有給休暇
妊娠中の女性に対しては、産前産後を通して90日の保護休暇を与えなければならない。休暇中の最初の60日は事業主が負担し、残りの30日は韓国政府が産前産後休暇給与を支給する。

生理休暇(無給)
女性勤労者から請求があったときは、月1日の生理休暇を与えなければならない。

(5) 解雇
事業主は、正当な理由なく勤労者を解雇・休職・停職・転職・減給、その他懲戒することはできない。懲戒または解雇には、無断欠勤・勤務態度不良・法律違反行為・経歴詐称など、労働契約を誠実に履行しなかったり、組織体としての経営秩序を乱すなど、社会通念上相当な理由を必要とする。通常、解雇など懲戒の理由は就業規則や団体協約に明示し、懲戒時には、当該就業規則や団体協約で定める手続に従わなければならない。解雇を行う場合、解雇の30日前に事前に勤労者に解雇事実を予告しなければならない。予告しなかった場合、30日以上の通常賃金(解雇予告手当)を支給しなければならない。

解雇などが制限される場合
  使用者は、正当な理由なく勤労者を休職・停職・転職・減給処分、その他の懲罰を下すことはできない。
  使用者は、勤労者が業務上の負傷または病気を療養するために休業した期間、およびその後の30日間はその勤労者を解雇することができない。
  使用者は、産前産後の女性が法律の規定によって休業した期間およびその後30日間、その女性勤労者を解雇することができない。
  使用者が経営上の理由により勤労者を解雇する場合は、経営上切迫した状況でなければならない。
  勤労監督官に法律違反を告発したことを理由に解雇するなどの不利益な取扱いをしてはならない。

(6) 退職給与制度

概要
  使用者は、退職する勤労者に退職給与を支給するため、退職金制度あるいは退職給与制度のいずれかを設定しなければならない。
  退職給与制度の種類を選択したり選択した退職給与制度を他の種類の退職給与制度へ変更するときは、勤労者の過半数で組織された労働組合がある事業場の場合、その労働組合の同意を、過半数の労働組合がない場合は勤労者の過半数の同意を得なければならない。
  使用者が退職給与制度(退職金制度, 退職年金制度)を設定しない場合、退職金制度を設定したものと見なす。

退職金制度
使用者は、勤労者が死亡または退職した場合、継続勤務年数1年につき30日以上の平均賃金を退職金として支給しなければならない。勤労者から要求があった場合は、勤労者が退職する前であっても、その勤労者の継続勤務期間に相当する退職金を事前に精算して支給することができる。同制度は、財政能力を考慮して支援する制度であり、退職金の中間精算において勤労者の要求に使用者が必ず従わなければならないものではない。精算支給後の退職金算定の基準となる継続勤務年数は、算定時から新たに加算し、一定条件のもとで退職金の中間精算があったとしても、昇進・昇級・年次休暇・賞与金などその他の勤労条件が適用されるときは、継続勤務年数と認定しなければならない。

退職年金制度
勤労者の老後の所得保障と生活安定のために、企業が勤労者の在職期間中に退職金の支給財源を外部の金融機関へ積み立てし、企業または勤労者の指示によってこれを運用して、勤労者の退職時年金または一時金として支給する制度であるが、この制度には下記の2種類の類型がある。

  確定給与型退職年金制度(DB : Defined Benefit Retirement Pension)勤労者が退職時に受け取る退職給与が、勤務期間と平均賃金によって事前に確定しており、使用者が負担(積み立て)する金額は、積立金の運用結果により変動する。

  確定寄与型退職年金制度(DC : Defined Contribution Retirement Pension)
✔ 使用者が、毎年勤労者の賃金の1/12を負担金として勤労者の個人口座へ入金する。
✔ 勤労者が積立金の運用方法を決めるもので、積立金の運営成果によって退職後の年金給与額が変動する。

(7) 賃金債権保障制度

概要
賃金債権保障制度は、企業の倒産などによって退職した勤労者が、賃金および退職金などを受け取ることができない場合に、賃金債権保障基金によって事業主に代わって、一定範囲の未払いの賃金および退職金など(以下、替当金とする)を支給することにより、勤労者の基本的な生活の安定を図る制度である。

負担金の納付対象と徴収方法
  産業災害補償保険法が適用される事業場の事業主は、義務的に賃金債権保障基金の負担金を納付しなければならない。
  負担金は、賃金総額の0.2%の範囲内で労働部長官が決定し、産業災害補償保険料に統合して徴収する。

替当金の支給条件
  産業災害補償保険が当年適用される事業場の事業主で、当該事業主が6ヶ月以上事業を行った事実があること。
  裁判上の倒産(破産宣告、和議開始決定、整理手続の開始決定など)や事実上の倒産(勤労者の申し出により地方労働機関の長が決定)の理由があること。
  勤労者が裁判上の倒産や事実上の倒産の認定を申し出た日を基準として、1年前にあたる日から3年以内に当該事業または事業場から退職していること。

保障範囲
賃金債権保障制度により、支給が保障される替当金の範囲は、最終3ヶ月分の賃金または休業手当、および最終3年間の退職金のうちの未支給額とする。


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